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薮内正幸美術館館長講演会&原画展

薮内正幸美術館 館長 藪内竜太氏講演会
「好きこそものの上手なれ ~ 動物画家 薮内正幸」

 動物画家、絵本作家の薮内正幸さんの原画展と、ご子息の藪内竜太さんの講演会に行ってきました。

 お父様の幼少のころから、動物画家、絵本作家となるまでの経緯をお話くださったのですが、大変感銘を受けました。絵が好きな人、これから進路を決める若い人、子どもや若い人と接する機会のある人、と言ったらほとんどすべての人に当てはまりそうですが、是非たくさんの人に聴いていただきたい。そう思わせる内容でした。

 好きなことだからこそ一所懸命に取り組めて、一所懸命取り組めば上達するということに納得。ほかの絵を描く人たちの間でも、もっと上手に描くことを考えながらとにかくたくさん描く、というのが上達する方法だと言われています。一所懸命に取り組めば、思わぬ出会いももたらされ、上達すればおのずと、そこから道が開けたりもするのですね。

 その道の権威である学者さんが、中学生の質問に真摯に向き合ってくれた話を伺い、どんな相手に対しても真摯に向き合うことの大切さを考えました。私も読み聞かせで会う子ども達に、常に同じ目線で接することを心掛けてきましたが、子どもに対しても大人に対しても、真摯に向き合うことの大切さを改めて思いました。

 国立科学博物館の骨格標本やはく製を、すべてスケッチした画家なんて薮内さんだけでしょう。当代随一の動物画家が、子ども向けの絵本を手掛けていたのです。子どもにこそ本物を、という出版社の気迫も感じられます。絵本をまた違った目で見るようになりました。

 また、福音館書店の社員時代に絵本タイトルのレタリングもなさっていたり、「かもさんおとおり」(ロバート・マックロスキー:文・絵 わたなべ しげお:訳 福音館書店)の最後のページにある地図と、「エルマーと16ぴきのりゅう」(ルース・スタイルス・ガネット:作 ルース・クリスマン・ガネット:絵 わたなべ しげお:訳 子どもの本研究会:編集 福音館書店)の旧版の見返しの絵とが、作者のタッチをまねた薮内さんの手によるものだったというのは驚きでした。「エルマー…」の編集者は、なんと奥様。「かもさんおとおり」の地図は、作者が描いたように見えるけどなんだかちょっと不思議な気がしていたのでした。

 私は絵本作家として知るよりも前に、野鳥の画家として知ったのですが、広辞苑(岩波書店)をお持ちの方は開いてみてください。挿画の内、動物と鳥が薮内さんの絵です。また、なぜか私が持っている昔の記念切手の「アホウドリ」も、薮内さんの絵だったことを今回知りました。

 野鳥の画家として知ったきっかけは、サントリーのポスターや特別ラベル、日本野鳥の会の出版物などからでしたが、今回、日本野鳥の会山形県支部が後援になってくださり、会員の方々もいらしていました。

 原画展は17日(日)まで開催しています。印刷物では再現しきれない細かな描写を拝見できます。とてもとても精緻で美しいです。使われていた道具も展示されています。山形市立図書館 2階 展示ホールです。
「山形市立図書館HP」

 そして、竜太氏も驚かれていましたが、ちょうど1年前に仙台で講演を聴いて、是非山形でも開催してほしいと周囲に働きかけて1年で実現してしまった、図書館ボランティアの何某様。その探求心と熱意と行動力には脱帽です。見習わねばね。はっきり言って私、最初にこの要望を知った時には、なに無茶なこと言ってんの?と思いました。失礼しました。

 かつて薮内正幸美術館が開館した時に、実家にいた頃なら絶対すぐに行っていたのに、と思いました。昔、山梨県内をいろいろと徘徊しておりましたので。このような機会を作っていただき、とてもありがたく思っております。

「薮内正幸美術館」

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