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「EYE IN THE SKY」観てきた

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」

 長年追っていたテロリスト達が、まさに今、新たな自爆テロを行おうとしている。すぐに攻撃したいのに、殺傷圏内にパン売りの少女がいる。

“アイ・イン・ザ・スカイ”つまり偵察衛星。偵察衛星や偵察用ドローンを駆使し、攻撃もできるドローンでピンポイントを攻撃する。こうした攻撃はもう何年も前から何百回も行われていて、ピンポイントといえども巻き添えによる民間人の犠牲も防ぎきれない。
 ドローンによる攻撃をテレビゲームになぞらえる声もあるが、ドローンのパイロットは心的外傷後ストレス障害など精神を病んで辞める率が高いと以前報道にあった。年間180人を訓練するが年間240人が退職するという。実際に空を飛ぶパイロットよりも“飛行”時間が長いということもあるが、このことは、これを決してテレビゲーム感覚では行えない、まともな神経をもった人間が従事しているという証だろう。
 また映画終盤で、非難する政務次官にアラン・リックマン(スネイプ先生!)演じる中将が返す「(前略)決して軍人に言ってはならない。彼らが戦争の代償を知らないなどと」という言葉も胸に刻みたい。
 一方、怖い狂信者としてしか捉えられなかった武装組織のメンバー達が、終盤、車に設置した武器を取り払ってまでも、負傷した民間人を乗せて病院へ運ぶ様子が描かれる。
 どちらも、人間がやっていることだ。世の中の複雑さを思わずにいられない。この作戦だって最初は、地上部隊がドローンからの支援を得てターゲットを捕獲するものだったのに、状況が次々変わり、結果、究極の選択を迫られることとなる。人間が相手であるから、思惑通りには進まない。
 パン売りの少女ひとりと、自爆テロで想定される犠牲者数十人とを比べようとすると、人を数の問題にするのは…、という考えがよぎる。映画は序盤からこの少女の生活を描いていくので、観客はこの子に寄り添って観ていく。そうやって見ているこの子と、顔さえ登場しない数十人。だがもし同じような少女をもうひとり登場させたらどうだろう? 同じように家事を手伝い何かを売っている子。その子のいる市場がテロの標的とされていたら?
 何を選択するのか、映画はその結末をきちんと提示する。それでも、観終わった直後も時間が経った今に至っても、それをずっと観客に問いかけ続けている。
 正解なんてない。それが、私たちが生きているこのリアルな世界なんだ。

 ヘレン・ミレンに惹かれて観に行った。昔、BBCがシェイクスピア全作品のTVドラマ化という大プロジェクトをやった時、NHKでもそれを放送し、「お気に召すまま」他に出演していたのを観たのが初めて。次に見たのは「2010年」がTVで放送された時だった。

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 オフィシャルサイト」
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